真実を記憶している者。
乾いた涙によって、固まった心臓を潤す。
我々は、マゴリアから来た冒険者集団だった。
そして私はデルカス。その集団を仕切っていた船長だ。
我々は世の中のあらゆる謎を求め、
ひたすら探究し、解明した。それが全てだった。
ある日、我々は偶然、
小さな海の怪物を見た。
ヘビの頭に、
タコの足を持つ小さな怪物。
好奇心が多い我が隊員たちは、
あいつを育てることにしたんだ。
ベルロップス。それがあいつの名前だ。結構可愛かった。
食べものの好き嫌いが、かなり激しい奴だった。
様々な魚を全て嫌がり、ある石を投げてやったら、
それを拾って食べていた。
それはマゴリアでしか得られない、
アルアラと呼ばれる鉱物だった。
小さく、とても軽くてピカピカ光るので、
水面でもよく見える石だ。
だが、未知の力を持つ、
非常に危険な鉱物として研究中だった。
なのに、その石を食べる生命体なんて！
そのため、あの小さな生命体の正体が、さらに気になってしまった。
あいつの正体を暴くために、航海途中でここに着いた。
だがこの海に沈んだ古代文明を探査している途中で、
我々が育てていた小さな怪物と、
似ているものを発見した。そして分かったのだ。
あの小さい怪物が昔この古代文明を、
海に沈めた張本人かもしれないと…。
我々は混乱した。
こいつが、過去の怪物と同じものなのか？
それとも子孫なのか？
前者なら不死身の怪物…
我々は災いを育てているとの同じなので、今のうちに殺してしまう必要があった。
だが、そのとき、我々は攻撃を受けたのだ。
あなたが持っている力と、同じオーラを持っている者たちによって、ほぼ全滅してしまった。
頼みがある。我々に関する記録を、探してくれないか？

気になる。我々が、どう記憶されているのか…。
それとも、一切が消えてしまったのか…。

そうだ…そうだった…。
我々は、そうやって海賊になってしまったんだ。
あの日の我々は、もういない。
人々が記憶している、怪物と海賊たちがいるだけだ。

完了対象：正体不明の魂
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   - 光栄の瞬間